以前、両親と老人センターに風呂に入りに行ったことがあった。私はまだ?老人ではないので料金を取られたが、両親はタダだ。そこには、風呂はもちろん、ビリヤード台、カラオケ、ホール、囲碁や将棋の貸し出しなどがあり、結構2~3時間は楽しめるのだなと感心したのを覚えている。(ビリヤード台まであったのには正直驚いた)
風呂に入った後、普段囲碁ばかりやっている父が将棋を指さないかと言うので(私は囲碁ができない)一番指した。結果はと言うと、私はすんなりと勝ってしまった。正直、前の前の学童で指していた子供たちのほうが強かったかもしれないな。というのが正直な感想だった。私はちょっと驚いた。というのも、そもそも将棋を教えてくれたのは父だったからだ。確か小学1年生くらいの時だったと思う。父は私と兄に将棋を教えてくれた。私は父にも兄にも勝てなくて悔しい思いをしたのをよく覚えている。
その後、父は囲碁を覚えたらしく将棋は指さなくなった。今でも日曜のお昼にはNHKで囲碁の番組を見るのを楽しみにしている。将棋を指さなくなっていたとはいえ、自分に教えてくれたその人物に勝つというのは中々に気持ちの良いものだ。父に勝利したことで気をよくした私は、今度は囲碁を覚えてやろう(負かしてやろう)と、メルカリで(『初めての囲碁の教科書』吉原由香里監修 永岡書店)を購入した。今の俺なら意外と囲碁でもすぐに覚えちまうんじゃないか?父に勝っちまうんじゃないか?そうすると父の面目が立たないが、かといってわざと負けるのも、それはそれで失礼だ。どうしようかなぁ?などと考えていたのだが、そんなに現実は甘くはなかった。
本を一通り読み終えたあたりで、父が一局打とうというので実際に打ってみると、なんだか良くわからないうちに負けてしまった。【なんだか良く分らないうちに】というのはそもそも囲碁の概念をよく理解していなかったからだ。将棋と囲碁ではゲームの概念が異なる。将棋は相手の王将と取ればそれで終わりだが、囲碁はそもそも王という存在がない。碁石はあくまで碁石であって、どの石も同じだ。その碁石をどう打つかで陣地取りをするのだが・・・。まあ、ご興味のある方は実際に囲碁の本を読んでください。何故なら説明が難しい。そもそも説明が難しいなんて言っている辺りがこのゲームの概念をよく理解してないことの裏返しなのだが・・・。
そんなわけで、いま時間の自由に使えるうちに、まずは【囲碁の概念】を理解しておこうと思っている。そして父が元気なうちに毎回とはいかないまでも、3回に1回くらいは勝てるようになりたい。それはそれで親孝行と言えるのではないか?と思った次第だ。
そんなわけで、この文章をお読みの皆さんは親孝行していますか?私?私はどうやら「(ニートの)お前に孝行されるほど落ちぶれちゃいないよ!」と言われるのが落ちらしいです(笑)。
ではまた!
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