今私の中でバンド・緑黄色社会の『メラ』と言う楽曲が熱い。先日NHKの歌番組で初めて聞いた。何が良いかと言うとその歌詞だ。ストーリー性がある。
何があったか知らない。おそらくクラスに悪いボスでもいたのかもしれない。そいつを倒すために一人立ち上がったのが“きみ”だ。それを“ぼく”を含めたみんなは消極的に見守っていただけ。でも、悪いボスを倒した途端“ぼく”たちは“きみ”を「カッコいい‼‼」とヒーローに祭り上げた。“ただ見ていただけ”の自分たちの罪悪感をもみ消すかのように。
“カッコいい”なんてヒーローに祭り上げられたきみは、その瞬間から孤独になってしまった。ヒーローなんて祭り上げられているけど、ほんとは自分だって怖かったのに、弱音を吐きたかったのに・・・。本当に助けが必要な時はみんな知らんぷりで、いざ、悪いボスを倒すと今度は“カッコいい”のひとことで片づけて・・・。誰も信じられなくなって当然だよ。
そんな君を今度は“ぼく”が救うよ。大事な時に見ていただけで、カッコイイなんて都合よく“きみ”を祭り上げた“ぼく”にも責任があったんだ。だから今度は“ぼく”を信じて!今度は“ぼく”が“きみ”のヒーローになりたいんだ
と言うのが私なりの解釈だ。これって何処かの中学でよくありそうな光景だ。でも実はどこかの中学だけでなく人類社会全般についても言える事だと思う。そのくらい普遍性がある。一言で言うと民主主義ってやつを過不足なくディフォルメしているんじゃないかって私は思う。
もちろん歌詞の中で我々一般大衆を具現しているのが“ぼく”だ。歌詞の中で“ぼく”は自分たちがヒーローに祭り上げた“きみ”のつらさをおもんぱかり、自分たち一人一人がしっかりしなくては!とその自覚に目覚める。曰く今度は“ぼく”が“きみ”のヒーローになりたいんだと。
これって「人任せにしてはいけない」と言う強烈なメッセージだ。何が正しくて何が正しくないのか?自分の目で見て、自分の耳で聞いて、自分の頭で考えて、自分の言葉で語り、自分で行動しなければ。民主主義って一人一人がこのことを自覚しなければ最初の歯車が動き出さない仕組みなのだ。その為には我々は知らねばならないし、考えねばならないし、発しなければならない。その為の訓練が学校の勉強なのだ。だから勉強を馬鹿にしてはいけない。それは自分の人生を自分で放棄するのと同じだ。
さて、この文章をお読みの皆さんはバンド・緑黄色社会知っていますか?なんでも中高生に人気だとか。私はつい昨日知ったばかりです。物事の本質ってやつをリズムとメロディーと詞で伝える。歌って面白いものですね。ではまた!
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