今話題の映画「浅田家」を観てきた。大変面白かった。物語は二ノ宮君演じる主人公のマサシが写真界の芥川賞と言われる木村伊兵衛写真賞をとるところから大きく動き出す。主人公のマサシと自分自身を重ね合わせて観ていた私としては「やっぱ賞って大事だな。」と今更ながらに実感した。これまで私はどちらかと言うと賞なるものを軽んじてきた。「人の創ったものを人が評価する。客観的な評価なんてありえないのでは・・・?」と言うのがその理由だった。
でもそれは間違っていたようだ。賞をとる作品にはどれも見るべき点がある。逆説的ではあるが、私が「浅田家」を観ようと思ったのも、この作品が「ワルシャワ国際映画祭 最優秀アジア映画賞」賞を取っていたからだ。そして、その期待に十分応える内容だった。賞を狙って書くのはどうかと思うが、結果として賞がついてくるのは間違った事ではない。どうやら私にも賞が必要なようだ。目標ができた。エッセイの賞をとろう。そう思ってエッセイに与えられる賞を探してみた。すると、エッセイにしかも自由なテーマで書かれたものに与えられる賞は極々少ない事が解った。それに対し芥川賞をはじめとして小説に与えられる賞は巷に溢れている。これは小説の方が単純に売れるからだろう。では私も小説にシフトするかと言うと・・・そうはしない。私はエッセイを書きたいのだ。スキマ時間に気軽に読めて、それでいて新たな発見がある。そういう文章を書きたいのだ。そこで思ったのだが、つまりはエッセイの市場規模を大きくすればよい。その為にはエッセイの文学的価値を小説と同等か、もしくはそれ以上に高めればよい。よし、それが私の目的だ。日本におけるエッセイの文学的地位を高めた男、長谷川 漣。そういうのも悪くない。
今日、目標と目的ができた。目標はエッセイで賞をとる事。目的は日本におけるエッセイの文学的価値を極限にまで高める事。残りの人生をかける価値がある。
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