春はあけぼの。
僕も賛成だ。
夏は、夜。
それもわかる。
これは私が中学3年の時、同じクラスで仲の良かったM君の書いた読書感想文の一節だ。この一節を読んだとき、私は面白くて大笑いしたのを覚えている。M君はいわゆる天才と言う奴では?と思ったほどだ!高校に入るとM君は理数系に進み、私は文系に進んだ。その後、私は仙台に、彼は東京の大学に進学した。一度大学卒業後に東京で飯を一緒に食った記憶がある。私が「君就職は?」と聞くと、M君は「うん、シンクタンクに勤める。」
と言っていた。シンクタンクと言う言葉の意味が解らなかった私は「へ~。」と生半可な返事をした。それ以来会ってない。
M君をはじめ中3の時はどういうわけか?面白い友達がたくさんできた。ムカデ競争を垂直に走ったのもこの年の体育祭の予行だった。あまり故郷と言うものに思い入れのない私だが、この1年は本当に楽しかったな。と今でもたまに思い出す。あの頃の皆はどうしているだろう?
先日、故あってその故郷に行ってきた。その山間の小さな町は、やはり私にとっては山間の小さな町で、それ以上でもそれ以下でもなかった。ただ私が、8年間暮らした家の近くには鶏肉のもも肉を骨付きで蒸し焼きにして、その場でテイクアウトしてくれるお店が昔と変わらぬ姿で営業していた。このお店、クリスマスともなると長蛇の列ができる。町の名所(伝説のスポット)でもある。
その店の横を車で通りかかった際、ふと「今でも変わらぬ味なのかな?あの頃、確か2~300円程度で買えた。今は値上がりしてるんだろうな?買って行ってみようか?」と隣の母に尋ねた。母が「どうしよう、それもいいね。」と迷っているうちに通り過ぎてしまった。今度来るときには寄ってみよう。そう決めて今の家がある地方都市へと帰り道を急いだ。車のカーステレオからはYouTube musicでランダム選曲した昭和の名曲が流れていた。
そんなわけで、だから何だということのないこれは文章なのですが、故郷にしろ、移り住んだ土地にしろ、その場所を懐かしく思うのは、その場所にいる、もしくはいた人たちとの交流の記憶がそうさせるのだと思った次第です。思い出ってバカにならねえなぁ~と言うのが素直な感想です。無人島に何を持っていくか?と言う問いが良くありますが、私はもしかすると【思い出】かもしれません。どうやら私は自分で思うよりセンチメンタルな人間なのかも・・・(笑)。そんなわけで(どんなわけ?)皆さんも故郷を大事にしてください。
ではまた!
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