学童で働く理由

教育

「ねえ、何で学童の先生になったの?子供が好きなの?」
 
 今日、職場で数人の5~6年生に囲まれて尋ねられた。経験上、こういった質問には真摯に応じる必要があると解っている。私なりに誠実に答えた。

 「子供が好きか?と言う質問は少し違うと思う。と言うか、少しずれている。つまりはこう言う事なんだ。ある作家が次のように述べている。“子供と気違いは常に真実を述べる。”そして、アンデルセンが見事に指摘したように“王様は裸だ!”と叫ぶのも常に子供なんだ。私が学童の先生になったのは、その辺りと深く関係しているんじゃないか?と自分では分析しているよ。」
 
 そうなのだ!王様は裸だと叫ぶのは常に子供か気違いだ。そしてそれは、停滞した社会の在り様を少なからず前進させることに他ならない。いわゆるブレイクスルーってそう言うところから始まるんじゃないか?そう思うようになって久しい。
 
 私が学童で働くことを選択したのは、その辺りの事情と深く関係しているらしい。自己分析。

 また、宮台真司さんが次のように述べている。この社会で本当に自由なのは“空気を読まない人”もしくは“空気を読めない人”に他ならないと。その意味で子供と気違いは確かに自由だ。そして自由な存在に魅せられるのもまた確かだ。空を飛ぶ鳥に誰だって一度は心惹かれた事があるんじゃないだろうか?もっとも最近では空気ばかり読んでいる“飛べない鳥”が増えているのもまた一面の事実だが・・・。

 さて、“空気ばかり読んでいる大人”には死んでもなりたくない私としては、彼ら彼女らに言ってやりたい。「人生は一度きりなんだ。空気ばかり読んでいるうちに終わっちまうぞ!それでいいのか?大空を飛んでみたくないのか?」と。

 何だか扇動的な文章になってしまったけれど、何を言いたいかと言うと、社会を、世界を変えるのは、それも良い方に変えていくのは、常に子供なんじゃないか?そう言う思いが私にはあるという事。(漫画家の楳図かずお先生もそう仰っていた。)

 「これからの世界を創っていくのは君達子供なんだ!!!」

 そんなわけで、みんなを上手く騙して、けしかけておいて、みんなが世界をより良い方向にかえてくれたなら、そのオコボレにあずかろうというのが、私のさもしい願いだ(笑)。

 私が学童で働く理由、こんなところで良いだろうか?

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