自分事

歴史

 以前読んだ本に「天才とは人類全体にとっての関心や問題を“自分事”として捉える事の出来る人だ」とあった。TVでグレタ・トゥーンベリさんを観ていてまさにその通りだと思った。若干16歳の彼女は、地球温暖化に対して無策をとり続ける大国の首脳たちに警鐘を鳴らす。

 「私たちは大量絶滅の初期の段階にいるのだ。それなのに、あなたがた大人が話すことと言ったらお金と、永遠の経済成長という作り話ばかり。よくもまあそんなことができるものだ!」

 人類全体に共通する課題を彼女はまさに“自分事”として受け止め、現実の行動で訴えている。毎日のごみの分別さえ苦労する私とは大違いだ。先の発言で彼女は「私たち(人類)は大量絶滅の初期の段階にいる」と述べている。そうなのだ。長期的視野に立てば我々人類はまさに大量絶滅の初期の段階にいるのだ。だというのに大国の首脳たちは何を暢気に構えているのか?自分たちの世代が助かればそれでよいとでもいうのか?人類が絶滅してしまうかもしれない。本当にそれでよいのか?
 
 話しは移ります。かつてこの地球上はやたらとでかい爬虫類で溢れていました。「恐竜」です。約2億年にわたってこの世の春を謳歌した彼らは6600万年前に姿を消します。彼らに代わり哺乳類の時代が訪れ、やがて二足歩行する利口なサルが現れます。彼らは「てくのろじ」を駆使し、空を飛ぶ鉄の塊をつくったり、破裂する玉を使って殺し合いをしたりします。その上、今度は別の星まで届く乗り物まで造り上げました。ここに及んで問題が生じました。あんまり「火」を使い過ぎて、この星が温まってしまったのです。目先のことしか考えられないサルたちは自分たちの「てくのろじ」で自分の首を絞める結果になってしまったのです。哀れサルたちはついに絶滅してしまうのでした・・・。でも悲しむことはありません。サルたちが100年かけて温めたこの星ですが、もう1万年もすれば元に戻ります。1万年はサルにとっては気の遠くなるような時間でもこの星にとってはほんの瞬き位のもの。なんせ47億年も生きているんだから!サルに代わって今度はどんな生き物がこの星の主役に躍り出るのか?楽しみは尽きません。

 と考えると人類が絶滅してしまう事も、十分あり得るなと妙に納得してしまうわけです。

 つまり、何を言いたいかと言うと、人類が絶滅することは人類にとっては無論忌むべき事です。ただ、視点を何処に設定するかで物事の見方、ここで言うところの“自分事”はいかようにも変わるのです。

 さて、あなたにとっての“自分事”とは?
私?私にとっての自分事とは「今日食ったガリガリ君が当たってよかった!」
と、まあそんなところです(笑)。

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